保守的で変化を嫌う日系大企業
特に日本の大企業は、保守的であり変化を嫌う傾向があります。
わざわざ変化を取り入れず、決まった作業だけを遂行する事を好みます。
仮に変化を起こすべく、上司や部下と何度も掛け合い、変化を取り入れる労力を割き、もし成功したとしても、大きな見返りは期待できません。
では何故いわゆる大企業病に陥ってしまうのでしょうか?
理由は、大きな資産を背負っているからです。
例えば、ある大企業が車を製造して販売したとします。
車は沢山の電子部品や機構部品を組み合わせて作られています。
これらの部品の一部を変更したい場合、この変更によって発生する問題をすべて抽出し、同等以上であることを証明しなくてはいけません。
しかし、大変な労力です。
電子部品を1つ変更した場合、ノイズ耐量、半田接続性、電気的特性、工程内不良率、部品不良率、振動耐性等、様々な確認項目が挙げられます。
これらすべてが同等性能以上であることを確認した上で、すべて報告書として纏めて上司へ提出し、納得できるように説明し終われば、ようやく承認となります。
大企業のように出荷済みの製品数が多ければ多いほど、同等以上の根拠となる報告書の枚数は増えていきます。
また、これだけの労力を割いても、検討漏れがあって最悪は車のリコールに繋がる可能性もある。
そのため大企業では、その電子部品には触れず現状維持が、最も賢い判断となるわけです。次に新しい車種が開発された場合、同じ機能ブロックは流用することが多く、この「現状維持」がそのまま会社の資産として蓄積されていくことになるのです。
そのため変更ができない資産ばかりが膨れ上がった結果、新規性が高い技術を取り入れ難くなっていくのです。
言い換えると、大企業には上記のような技術資産が大変豊富です。
すでに確立された技術資産を自分へ取り入れて行きたい方には、大企業はお薦めです。