外資系企業の面接目的はポジションを任せられるかどうか
日系企業の面接は10分から長くても30分程度に対し、外資系企業の面接は1時間以上が一般的です。
日系企業は終身雇用を前提としており、入社後に教育をすることで時間をかけて会社に適応させていきます。
日系企業の面接は、社会人マナーや年齢に応じた知識や経験を見極めることが目的であり、面接よりも経歴やSPI試験や適正試験の比重が高くなる傾向にあります。
そのため、事前に用意した回答を話す時間だけで面接が終わります。
しかし、外資系企業は求めているポジションを任せられかを見極めることが目的であるため、筆記試験は無く、面接で1時間以上をかけて採用の可否を判断する傾向にあります。
そのため、外資系企業は事前準備の回答だけで面接を乗り切ることはできません。
私が経験した外資系企業の面接で最も長かったのは3時間です。
結果、この企業からはオファーレターを頂きました。
(オファーレターは、日系企業でいう採用通知書を指します。)
つまり、面接で自分に興味をもってもらえたかどうかが、ある程度面接時間でも判断できる訳です。
ではどうすれば自分に興味を持ってもらえるのでしょうか。
答えは、専門性あることを前面に出した回答をすることです。
例えば、私は電気系のエンジニアです。
私を面接に呼んだ外資系企業は、電気系エンジニアのポジションを任せられる人がいない可能性が高いことが予想できます。
そのため、面接官は機械系エンジニアやプログラムマネージャーが担当する可能性が高いのです。
よって、面接官は質問が抽象的になる傾向があります。
具体的には、例えば、
「電気回路を書いたことがありますか?」
「設備設計をしたことがありますか?」
「ノイズ対策をしたことがありますか?」等です。
これらの質問に、「できます」だけの回答をしても、本当にできるかどうかが疑問です。
そこで、専門性の高い用語を交えた回答をする必要があります。
例えば、
「CR-5000というツールを使用してマイコン周りの制御ブロックの回路を書いた経験があります。」
「温度センサや加速度センサ入力信号を取り込んでシーケンス制御を行う設備設計をしたことがあります。」
「欧州のCEマーキングを取得するためのFTBや電動イミュ二ティ試験、静電気試験等でNGとなった項目の対策を経験したことがあります。」
と、相手は何も知らないという前提で、1から教えるように冗長的に回答するのです。
勿論相手は自分とは違う分野でのプロフェッショナルです。
絶対に上から目線になったり、横柄な態度は禁物です。
外資系企業は、やりたい・頑張りたいといった意気込みではなく、できることを明確に話すことがポイントです。
ポイントさえ抑えられれば、事前準備をすることもなく面接に挑める事も外資系企業の良いところです。
もし専門用語を並べて説明できる分野をお持ちであれば、その分野の外資系企業の面接にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。