大企業では真の安定は望めない
安定を求めて大企業を選ぶ人がいます。
ここで「安定」について考えてみたいと思います。
企業の安定は、これから押し寄せるかもしれないグローバル化やリストラによって破壊される時代です。
例えば、突然リストラにあった会社員は、安定が得られなくなったことに恐怖し、安定できる企業を探してあわてふためくことになります。
こういった状況を避けるために、安定性が高い大企業への入社に応募が殺到するのだと思います。
しかしこの考え方は、大企業のどこかに絶対的安定が存在し、これを得ることで、不安定な環境には行かなくて済むという想いあるのではないでしょうか。
大企業が持つ安定は、いつまで保障してもらえるかわかりません。
企業の安定にしがみつくのではなく、あわてふためく環境が当たり前とする状況に身を投じてみてはどうでしょうか。
あわてふためいている環境とは、本人にとって困難が生じていることを意味しています。
しかし、この困難に立ち向かって打破できれば、次に同じ困難が起こっても、もう困難ではありません。
また、この安定と引き換えに、人生の行動範囲は、著しく狭まることになります。
なぜなら、安定を失いたくないために、会社を辞めるという選択肢を自ら省いてしまうためです。
結果、会社ありきの人生だと思い込んでしまいます。
例えば、その会社の社員であること、その会社の花形部署に所属することが自分であり、その肩書きが無くなったら自分ではないという思い込みが出来てしまうのです。
大企業であればあるほど、こういった思い込みが強くなると思います。
思い込みの背景にあるのは、会社のブランド力や高い地位、給料ありきの安定であり、それを守るために、人生の行動範囲は、その会社で動ける行動範囲と同等まで狭められてしまいます。
勿論、会社員としての安定は大きな魅力です。
しかし、終身雇用が崩壊した現代、会社員が会社の安定を守り続けることは、危険を秘めているのではないでしょうか。
そこで、本当の意味で安定を得る為に、転職することで、さらに経験を高めることをススメたいと思っています。
特に大企業からの転職で得る経験値は、計り知れないのではないでしょうか。
安定性の高い大企業ほど、転職する勇気の度合いは高く、年齢を重ねるごとにさらに高くなるためです。
また、大企業は特に優秀な人材が集まるため、並み大抵の努力では対価を得られないと感じる傾向にあると思います。
つまり、外の世界で本当の自分を知る経験ができるのです。