視野を広げるために上流工程へ転職する

2014年10月07日 23:21

自分の視野を広げるためには、時には上流工程へ転職することも必要ではないでしょうか。

上流工程とは、お金の流れやモノづくりの開発工程の上流を指す言葉である。

 

具体的には、日本銀行で発行されたお金は、銀行へ預けられます。

(工程1:日本銀行)

銀行へ預けられたお金は、新たなビジネスを生み出せる企業の企画・プレゼンから、銀行が元手を回収できる優秀なアイデアを発掘し、貸し出します。

(工程2:銀行)

企業へ貸し出されたお金は、モノづくりができる企業での開発の資金となります。

モノづくりができる会社では、マーケティング分析を行い、売れると考えられる製品企画書を作成します。

(工程3:商社・営業)

例えば、日本の自動車市場は1000万台市場であり、次世代車の需要が高まっていることから、次世代車に関連する製品を自動車メーカへ売り出し、月1000台の車両に搭載できれば、月500万円の売上になる。。。。といった内容が製品企画書です。

製品企画書の承認が降りれば、製品開発着手となり、製品仕様書が作成されます。

(工程4:製品メーカー)

例えば、次世代車である電気自動車にiPodが接続可能なコネクタを開発したい場合、電気自動車のバッテリ電圧が400VでiPodの電源電圧が5Vであるため、400Vから5Vへの変換回路が必要となる。。。。といった内容が製品仕様書です。

製品仕様書に基づいて、ハードウェア設計、ソフトウェア設計、機構設計等、各分野のエンジニアが設計を始めます。

(工程5:設計会社)

例えば、ハードウェア設計の製品仕様書では、400Vから5Vへ変換するためには、レギュレータが必要であるが、電圧降下が395Vもあることから大きな損失が発生するため、絶縁トランス回路を使用することで回路設計を実現する。。。。といった内容が製品仕様書です。

製品仕様書に基づいて設計が完了したら、基板設計から基板製造をします。

(工程6:電子機器メーカ)

基板製造が完了したら、工場で電子部品が基板へ実装され、組み立てられたら試作品が完成します

(工程7:工場)

といった工程の上流を指します。

工程1へ近づく程、上流工程と言えます。

 

例えば、工場のラインで電子部品を組み付けていた作業者(工程7)が、なぜその電子部品を組み付ける必要があったのかを知る(工程6へ転職)ことで、組み付ける理由を知ることができます。

仕様に基づいて設計しかできなかったエンジニア(工程4)が、どのような製品が売れるかを知る(工程3へ転職する)ことで、市場要求がある製品と現実的で開発可能な製品のバランスを知ることができます。

結果として、視野を大きく広げることができた訳です。